『~Foulée du Tertre à Montmartre ~モンマルトルの丘 10㎞マラソンを走りました!』
これまでパリ市内の各区のマラソン大会に参加してきたけれど、中でもとりわけ観光客が多くて個性的な名所を走る大会、といえばこのサクレクール寺院が建つモンマルトルの丘を走る『~Foulée du Tertre à Montmartre ~モンマルトルの丘 10㎞マラソン』でしょう!
大会パンフレットには”数百万の観光客と共に、モンマルトルの歴史を訪ね、有名な路地を走りましょう”なーんて美しい呼び文句が書かれていたけど…、いやいや、実際には知る人ぞ知る、優雅とは程遠い『心臓破りのコース』なのです!
モンマルトルの丘。古くから画家たちに愛された風情の残る街並み、が、一歩路地に入れば歴史的石畳の狭い路地続く情緒あふれる風景が見られます。長い坂道、古く(汚い・・・)家並みが残る、なんとも情緒ある個性的な地域、なかなかパリでもこういう場所はもう少なくなっていますね・・・。
モンマルトルの丘はパリを一望できる最も高い位置にあって、そこへ行くためのモノレールまであるのですが、今回はえっちらおっちら徒歩で上って行きました。会場に行きつくまでにすでに息が上がっちゃてるんですけど・・・・。
似顔絵を描く人や大道芸人が集まる有名なテルトル広場を過ぎたら、ランナーの姿がチラホラ。
土曜日の午後(15時)スタートという珍しい大会。観光客でごった返す週末の午後のモンマルトルの丘、”ゼッケン受け取り会場はどこだ~?と”うろうろしていたら、ありました!サクレクール寺院前の広場に小学校の運動会であるようなちゃちな白いテントを発見!
ボランティアらしきマダムが忙しそうにゼッケンの受け渡しをしています。
ゼッケン受け渡しは当日の13時以降のみ、なので長蛇の列。身分証明書の提示も不要で、申し込み番号を言うだけでゼッケンがもらえました。
無事ゼッケンを受け取った時点でスタート予定時間10分前の14時50分。が、驚いたことに交通規制もしていなけりゃあ、観光客も普通にマラソンコースを何食わぬ顔で歩いている、で、スタート地点を示す看板もなけりゃあスタートのアーチもなし。
スタート地点がわからないぞーーーーーーー!
大会スタッフらしき人、参加者・・・数人に聞いても『テルトル広場だよ』『寺院前広場だよ』『地下鉄アベス駅前の広場だよ』『わからない(←スタッフTシャツを着ているのに知らない・・・)』…って言うことがみんな違うし。(このへんがフランス人らしいところよね・・・)
観光客とランナーであふれる狭い道路を上へ下へ、スタート地点を探して上って下って・・・。で、ようやく『ここらしい』という寺院前広場にやってきたら、スタートのホイッスル。
数百人がいっせいに走り出して、観光客も『何事だ~』と慌てて道路脇に避難してランナーをが行き過ぎるのを右往左往しながら待っています。
映画に出てくるようなロマンチックな裏道を、汗だらだらの集団が疾走してゆくなんだか笑っちゃう風景です。
結婚式が終わって教会から出てきてキスを交わすカップルの横をすり抜けて~、パリで唯一のブドウ畑の横を通って~、モンマルトル美術館前を通過して~、狭い急勾配の路地を上って下って・・・・・・よくもまあ、こんなところでマラソン大会をするもんだ~。
相変わらず交通規制はなし。交通量の多い大通りは、道路わきを鉄柵やテープで、ランナー用のコースにしていて、いくつかの交差点でかろうじて手旗信号を持ったスタッフが立っていて車や人の往来を止めている程度。
こういうばかばかしというか、いい加減というか、遊び心あふれるというか、手作り感あふれる(あふれすぎ)というか…が魅力的な大会ですね~。
すんごい数の観光客が『がんばれ~』って応援してくれて、ちょっと格好いいところ見せたいな~とは思うんだけど、急勾配で喘ぎながらハアハア走って、息も絶え絶え~。
上って下ってのコースを3周。で、ゴールはテルトル広場前。
ゴール前ももちろん人でごった返しています。
ゆっくりペースで最後のほうに来たランナーは観光客の間をすり抜けて走っています。
(もうほとんどマラソン大会開催中なんて誰も気づいていない状態・・)
観光客の中、石畳の勾配を上り下りする・・・・という何とも笑ってしまうようなばかばかしい大会。
でもこのばかばかしさを楽しみに、ぜひ走ってみてほしい素敵な大会です♪