フランスのバレンタインは、女性から男性にチョコレートを贈ったり、女性から男性に愛を告白したりというような日本風のお祭り騒ぎはないけれど、それでもこの日は恋人同士が食事をしたり、花束やカードを贈ったり(主に男性から女性へ)する『愛の日♡』なわけです。
フランスのマラソン大会には2人一組のペアで走る『デュオマラソン』なるものが数多く存在しますが、バレンタインデーに大切な人と手に手を取って走る~ってなんだか素敵ぢゃあないですか~~~~~~~~~~!!!!!!!!!!!!!!!!!(・・・・失礼しました、一人で盛り上がってしまいました)
まさに毎年バレンタインデーに開催される、その名も『La Course de la Saint Valentin (バレンタインレース)』。ずーーっと走ってみたかったのだけれど(いえいえ、特定のだれかと手に手を取って走りたかったわけではありませんよ!ただ単純に興味があったのですよ!)、毎年定員で申し込めず、ようやく今年走れることになりました!
しかも!このバレンタインデーマラソン、ただの『恋人レース』じゃあありません。主催がゲイ&レズビアン支援団体。『大会関係者、ボランティアはみんなそっち系の人らしい…』、『デュオマラソンにはそっち系のカップルが多く出るらしい・・・、』、『景品が変わっているらしい…』などなどいろいろな噂があって・・・、その噂の真相を解明すべく大会会場へと向かいました。
レースは10km個人、または6kmデュオの2種類で、デュオは男男、男女、女女での申し込みが可。またデュオ参加希望者で相方のいない人については,同じく相方のいない人と組めるらしく・・・。
相方のいないおひとり様ランナーの私は、『10km個人』にしようか、『6kmデュオ一人申込み』にしようか迷いました。でもでもいたってノーマルなワタクシ。もし縁あって相方となった方が素敵な出会いを求めて申し込んでいたらどうしよう・・・、お断りしきれるか不安だわ、と要らぬ心配をし、結局10km個人での出場となりました。
レース会場はパリに市内の最大緑地公園、LA VILETTE。公園内中央部をウルク運河が横断し、コンサート会場、ドームシアター、科学産業博物館などがある55hの巨大公園です。
最近はフィルハーモニー・ド・パリも完成してますます活気にあふれています。
ゼッケン受け取りは当日朝、ヴィレット公園近くの体育館です。
入り口にイケメン男子が立って、『ゼッケン受け取りはこちらです~』と最高の笑顔で案内してくれました。
あ~♪なんてかわいいい男の子~♪
って。『きっとこの子もあっち系なんだろうな~…』という目で見たら、受付のお兄さんも手荷物預かり所のおじさんもゼッケンをくれたお姉さんもみんなそういう人に見えてきてしまうっ!!
ゼッケンはレース前1時間だけなので体育館は大混雑。でもざーーっと見まわした限り、予想していたような(?)”濃い”タイプのランナーやカップルは少なかった気がします。(もっとすごい人たちがわんさかいるんだと思っていました、はい)
でも荷物を預けるのに『ゼッケン番号8番です、よろしく』をサックを渡したら、そこにいたおじさんが『8番は”永遠”の8だね♡ ”素敵な数字だね~』と言ってくれました。
うん、確かに”普通の”マラソン大会の荷物預かり所のボランティアのおじさんはそんなこと言わないでしょ。
ついでに、スタート前ウオーミングアップにコースをゆっくり試走していたら、参加者らしい女性(男性にも見えたけど、やたらいかつい女性でした)から『ゴールはここをまっすぐ行けばいいのよ♪』と声をかけられ・・・、きっとあのマダムもそっち系の方なのでしょうねぇ・・・。
レースはヴィレット公園内をポルト・ド・パンタンのフィルハーモニーの前から運河沿いをぐるっと回る2kmのコースを5周するコース。手作り感あふれる大会で、スタート前のアニメーションもバンドもなし。主催者がマイクなしで『10kmの人は5周、6kmの人は3周してくださいね~』と説明して(全然聞こえません)ピストルの合図もなくなんとなくスタート。
さすがに2kmコース5周は最後のほうはあきてしまいました。が、大会主催者の熱い応援&ポンポンダンスを受けてゴールしました!
『デュオマラソン参加者は手をつないでゴールすること』というルールがあるらしい、と聞いていたのですが、同時にスタートした6km参加者は私がゴールした時にはほぼおらず、地味なゴールとなりました。
で、参加賞はこちら。
防寒用の首巻。コンドーム。男の人同士がナニをするときに使うらしいクリーム、らしきもの。(使い方は不明)
レース後、体育館ではコーヒー、紅茶やジュースなどの飲み物や食べ物が振舞われました。その横には大量のコンドームが『ご自由にお取りください』と置かれていました。